Romantic Day 物乞い
最近、友人とご飯を食べている時、海外の話になり、そこで、物乞いの話にもなりました。また、YouTubeで、ある物乞いの動画を見ました。
その動画の内容は物乞いを目撃した時、どうすれば良いのかという内容でした。
“年齢や状況によって変える”というようなことをその人は言っており、一理あると思う内容でもありました。また、反対に違うとも思いました。
先に言っておきますが、考え方はそれぞれ違うので正解が何かはわかりません。
ですが、私が体験したこと、それを踏まえての考えを今日は書こうかと思います。
まず、私の住んでいる地域に物乞いをする人はいません。少し離れた地域にホームレスがいるのを2、3度見たことがある程度です。
もちろん、ホームレスと物乞いが一緒ではないことは承知です。
何が言いたいかというと、“自分の人生に身近ではない”ということです。
身近ではないが、見たことはある。という状況が物乞いについて考えるきっかけになっていると思います。
そんな中、初めて物乞いを見たのは高校生の時でした。
台湾に行った時、夜市の真ん中辺りに寝転がって、小刻みに動いている人が初めてです。その場には、旅行客だけでなく地元民もたくさんいたと思います。人が多く通る道の中心にいて、周りではその光景を立ち止まって見る人、素通りする人などがいました。
その光景を見た時は衝撃を受けました。高校生の時はホームレスも見たことがなかったため、初めて感じる気持ちになりました。
もちろん、貧富の差があることや、世界中いろんな人がいることなど知っていましたが、知っているだけで、実際に目の当たりにすると、どうしたらいいのか全くわかりませんでした。
その時はすぐにその場を離れました。
次に見たのは中国に留学している時です。
私がいたのは天津という地域で、北京や上海に比べるとそこまで発展はしてないですが、田舎というほど田舎ではないという場所です。
東京や大阪ではなく、福岡。といえばイメージしやすいかもしれません。
旅行に比べ、留学は長い期間のため、物乞いを見る機会はたくさんありました。
ショッピングモールや少し大きなスーパーの入り口の前でよく見ました。また、冬になると地下に行く階段の途中にいることが多かったです。
この頃はもう当たり前のように“物乞い”が身近にありました。
初めの頃はたまに少しのお金を入れていました。
しかし、中国はキャッシュレスが進んでいるため、現金を持ち歩くことが少なくなり、次第に、見かけてもお金を入れることがなくなりました。
そして、この頃の私の考えは、「必要としているならお金はあげてもいい」、「困っている人がいるなら助けよう」というものでした。
物乞いが身近でない人にとってはごく普通の考えかと思います。
日本でも小さい頃から、困っている人がいたら助けなさいと教育されて育っています。
考えが変わってきたのは友人と物乞いを見かけた時でした。
韓国人の友人で、韓国では日常だと言っていました。
彼らは物乞いにはなるべく関わらないように生活していました。
理由は、お金を持っていることがバレたらついてこられるということや、お金をあげることで、その人の生活を逆に苦しめる場合があるからだそうです。
もしお金をあげるような人がいなかったら物乞いをしている人は生活できなくなる。それなら、最初からあげずに根本を解決すべきだ。という意見でした。
他にも、子供を行為に傷付けそれを理由にお金をもらおうとする人もというものでした。
こういう話を聞いた時、私は物乞いをしている人たちの上辺しか見てなかったことに気付きました。
ただかわいそう。
自分より生活が苦しそうな人だから助ける。
という安易な考えで行動していました。
物乞いをしている人の背景を知らずに、自分の身に危険が及ぶ可能性もあるなど、考えればわかるようなことを考えていませんでした。
でも実際に物乞いをする人を見ると、少しでもどうにかしたいと思うのは事実で、
物乞いをしている人が、お金や食べ物が必要なのも事実です。
あげるのかあげないのか。
何が必要で、どうするのが正解か。
今もまだわかりません。
物乞いに対する考えはまだ決まってません。
最後にもう一つ体験した話を書いで終わりにしようと思います。
中国留学中、友人とマクドナルドで勉強をしていました。テスト前で、深夜の時間帯です。季節は冬で、雪も降っていました。
天津の冬は0℃前後と寒いです。日本では比較的暖かい地域に住んでいる私にとっては、外に出るのを躊躇う寒さでした。
凍えるような寒いの冬の夜にも関わらず、外では裸足でごみを漁る人がいました。
マクドナルドの前にゴミ箱が設置してあったため、座っている席から、何度も見ることになりました。
すると、一人のホームレスが店内に入ってきて、私たちの隣の席に座りました。(彼が物乞いをしていたわけではありません。)
お店側からすると、何も買わない人が店内に居続けるのはあまりよくないことだと思います。
彼の席からは当然私たちのテーブルにある食べ物や飲み物が見えるため、ずっと、何度もこちらを見ていました。
どういう理由であれ、寒そうな格好をしている人が物欲しそうに見る姿は、胸が痛くなります。また、少しの恐怖もありました。物乞いやホームレスの人が、近くで、長い時間(15〜20分)いることが初めてだったからです。
しかし、その当時の私は、ホームレスや物乞いの人には何もしない方が良いという考えだったため、見て見ぬふりを続けていました。
そこに、店内を清掃していたおばさんが来て、彼に水をあげました。
彼は最初は、大丈夫だと断っていましたが、水をもらうことになり、何度も感謝を伝えていました。頭も下げていました。
この光景を見た時、少しも力になれなかったこと、そもそも関わらないようにしていたことなど、自分の行動が恥ずかしくなりました。
先に書いたように、物乞いに対して、どうすることが正解かわかりません。友人のように、このような経験を多くした人とも考え方は違うと思います。
私自身、物乞いに対する考えはまとまっていませんが、すべき行動は決まっているのかなと思います。
清掃のおばさんがとった行動が良いと思ったし、そうありたいと思ったので、私の考えがまとまるまでは、物乞いに応え、何か行動をしようと思います。
写真は中国の話が多くなったので、天津で撮ったものを選びました。
天津古文化街の中の様子です。
フリマのようなものに近いかと思います。